生田斗真主演の『グラスホッパー』…でも最大のクライマックスは浅野忠信と山田涼介の対決シーン!?

 ところで、『劇場版 MOZU』のビートたけしも話題だが、『グラスホッパー』の共演陣もそれに負けず劣らず超強力。浅野忠信、麻生久美子、吉岡秀隆といった日本映画を代表する主演クラスの役者が勢揃いし、村上淳、石橋蓮司、宇崎竜童とった名優たちも登場。さらには『暗殺教室』での好演も記憶に新しいHey! Say! JUMPの山田涼介が役者としてのさらなるポテンシャルを見せつけ、NHKの連続テレビ小説『あさが来た』の主演で注目を集めている波瑠もストーリーの発端となる役を印象的に演じている。正直言って、作品の最大の見せ場となっているのは浅野忠信と山田涼介、両者のエキセントリックさが炸裂するクライマックスの対決シーンで、その間ずっと気を失っている生田斗真に関しては思わず「主演としての立場は?」と不安になってしまうほど。まぁ、そういう原作で、そういう脚本と言ってしまえばそれまでなのだが、生田斗真が目当ての観客にとっては消化不良となる作品かもしれない。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」「ワールドサッカーダイジェスト」ほかで批評/コラム/対談を連載中。今冬、新潮新書より初の単著を上梓。Twitter

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