千葉雄大が語る、“クリーミー系俳優”の本音「自分のイメージは観る人との関係性の中にある」

千葉雄大、胸キュンシーンを語る

「いただいた役をいかに一生懸命やって、積み重ねていくかが大事」

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ーー千葉さんは現在26歳で、俳優としても順調にキャリアを築いてきていると思いますが、いまも“可愛い男の子”というイメージが強いことについては、どう捉えていますか?

千葉:もちろん、そういうイメージを求められることはありますけれど、実はあんまり可愛い役をやっているっていう自覚はないんですよね。だから、そういう風に言われることに抵抗もないし、歳を重ねたら言われなくなることでもあると思うので、いまのうちかなって。

ーークリーミー系とか、天使系とも言われていますよね。

千葉:たぶん、クリーミーなときもあるんでしょうね(笑)。でも、僕に対するそういう言葉って、言い方が違うだけで、たぶん同じ意味だと思います。「なんとなく、ふわっとしている」くらいのニュアンスで。たしかに感情の起伏は激しいほうではなくて、いつも一定の温度ではあると思います。ずっと保温状態みたいな。ただ、僕だってもちろんそうじゃないときもあって、やさぐれているときもあるし、怒るときもあるし、ぼんやりして何もしないときもある。そういう色々な面があるのがひとりの人間で、その切り取り方によって見え方は変わってくるんじゃないかな。だから、今回のハルを演じるときも、同じ人物であるという意識を持っていれば、割とどんな面を見せても、キャラクターとしての説得力はあるんじゃないかなって思っていました。実際、続編の『通学途中』でも、同じハル役として登場しますが、そのときは少しお兄さん的な立ち回りをしています。人間は誰しも多面性を持っていて、関係性の中で立ち振る舞いが変わるのが自然で、僕のパブリックイメージも、観る人との関係性の中で定まっていったのかな、と考えています。

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ーーでは、自ら「こういうイメージになりたい」という理想像のようなものはありますか?

千葉:自分の中ではあまり具体的なイメージは掲げないようにしています。そこにこだわると、もしうまく行かなかったときに落ち込みそうだし、作りあげたイメージを維持し続けるのは大変ですから。それよりも、いただいた役をいかに一生懸命やって、積み重ねていくかが大事だと考えています。とにかく続けていくことがいまの目標ですね。

ーー目の前のことにしっかり向き合っていく、という考え方ですね。ちなみに普段はどんな映画を観ていますか?

千葉:観るのが多いのは、家族とか友達とか、仕事をテーマにしたヒューマンドラマが多いかな。あと、単館系もけっこう好き。自分自身はあまり熱くなるタイプではないですけれど、映画ではそういうのも好んで観ていて、松本大洋さん原作で、松田龍平さんが主演を務めていた『青い春』はすごく感銘を受けました。洋画だと、パッと思いつくところでは『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が衝撃的でしたね。ビョークさんの大ファンなんですよ。

ーーけっこう渋い趣味ですね。千葉さんは音楽もかなりお好きだとか。

千葉:はい、中学3年生の頃に、地元の宮城県で開催されている『ARABAKI ROCK FEST.』に行ったのがきっかけで音楽の魅力に目覚めて、それから毎年行くようになりました。高校生の頃はバイトもしていなかったので、毎月もらえるお小遣いで新しいCDを買うのが何よりも楽しみでしたね。上京してからは、『ROCK IN JAPAN』とか『SUMMER SONIC』にも行くようになりました。ロックが特に好きで、ASIAN KUNG-FU GENERATIONとか、エレファントカシマシとか、浅井健一さんのライブにも行っていました。高校生のときに浅井健一さんのライブに行ったときは、お客さんが革ジャンとかをビシッと着ていたのに憧れて、そういうロック系のファッションに目覚めたこともありました。最近では、個人的に親交があることもあり、the telephonesやストレイテナーのライブなどにも行っています。休みの日は、タイミングが合えばライブに足を運ぶことが多いですね。

ーーリアルサウンドの読者は音楽ファンが多いので、きっと千葉さんに親近感を抱くと思います。では最後に、本作をどんな風に観てもらいたいかを教えてください。

千葉:映画って、現実では起こり得ないようなことが描かれるもので、この『通学電車』もファンタジックな恋愛映画となっていると思います。恋愛映画に限らず、映画は“夢を見る”ものでもあると思うので、そうしたひと時を楽しんでもらえたら嬉しいです。

(取材・文=編集部)

■公開情報
2015年11月7日(土)から池袋HUMAXシネマズ、渋谷HUMAXシネマほか全国順次公開
監督:川野浩司
脚本:武田樹里
原作:みゆ(エブリスタ)
出演:千葉雄大、松井愛莉、ほか
配給:ポニーキャニオン
©みゆ・エブリスタ ©2015「通学シリーズ」製作委員会

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