約束を交わした日をきっかけに動き出す…… 大人のこじらせラブストーリー『結婚予定日』

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※本稿には『結婚予定日』のネタバレが少し含まれています。

 「私と結婚しましょう」と言われたら、舞い上がるのではないだろうか。それが最愛の彼氏からなら、なおのこと。ところが、彼氏ではない、「好きだ」と言われたわけでもなく、同じ部署の後輩というだけでそこまで親しい間柄でもない超絶イケメンだったらどうだろう……。

 マンガBANG!にて連載されている『結婚予定日』。その主人公である佳子は、漠然と自分の将来を「26歳で結婚、27歳で1人目、29歳で2人目を出産……」と描いていたが、軌道修正を迫られ「30歳までに結婚をする」と心に決めた。しかし、29歳の誕生日前に3年半付き合った彼氏にフラれ、その帰り際に同じ部署の後輩である結城に泣いているところを見られてしまう。佳子が彼氏にフラれたこと、30までに結婚する!と考えていたことなどを打ち明けると、結城からはこう提案される。

「30歳まであと1年……その1年でお相手が出来なければ私と結婚しましょう」

 よくある漫画の展開であれば、結婚を提案した側が、実は主人公のことが好きで……などグイグイいくかもしれない。しかし、結婚を前提に付き合うわけでもなく、仕事でも最低限の会話しかせず、どこかよそよそしい2人。佳子には結城が一体何を考えているのかわからない。大人のこじらせ恋愛が、約束を交わした日からはじまる……!

最上級の大人のこじらせ恋愛

 佳子は命名するのがうまいキャラクターだ。佳子も結城からの結婚の約束のことを、”ショック療法”と命名していた。たしかに、彼氏にフラれた悲しい気持ちはどこへやら……。

 とはいっても、イケメンの後輩がもしかして自分のことを好きなのか、慰めるつもりで言った冗談なのか。その後、改めて結婚の提案について、佳子は結城から詳細を聞くことになるのだが、それでもなお真意が読み取れず、もどかしさばかりがつのる。

 ただでさえ結城は、”AI”なんて呼ばれるほどクールで感情が読めない男なのだ。部署の飲み会で、結城がこれまでの恋愛経験の話をする場面では、同僚女性のるなから「これまでずっと受け身な恋愛で行動してこなかったから、相手の女性はみんな自爆していった」と鋭いツッコミを入れられる始末。結城は自分の感情に気づいたり、それを表に出したりするのが苦手。不器用なのだろうと佳子は気づきながらも、どうやら佳子もまた恋愛不器用だったらしい。

 それぞれにこじらせて自爆寸前の2人。はたして、「1年でお相手が出来なければ私と結婚しましょう」という約束が、今後どのように2人に影響していくのかが見どころである。

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