Youth Brigadeの記事一覧

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ユース・ブリゲイドはL.A.のパンク/ハードコア・バンドの老舗であり、実は重鎮である。また、バンドを結成する前年の79年から、自主的な活動組織<BETTER YOUTH ORGANIZATION(BYO)>を始め、音楽を作るだけでなくシーン全体の活性化に一役買っているのだ。まもなくBYOはレーベルにもなり、多数のバンドを世に送り出す。02年の頭には、NOFXとランシドがお互いの曲をカヴァーしあうスプリット盤をリリースした。さらに、まだUSパンク/ハードコアが日本でかなりマニアックだった85年に、ラフィン・ノーズが自分のレーベルの<AA>からシングルを出したこともある。
ユース・ブリゲイドの基本メンバーは、ショーン、マーク、アダムのスターン三兄弟だ。81年の大晦日に初のライヴを行ない、翌年6月には<BYO>からデビュー作『Sound & Fury』を発表。その発売に伴い、ソーシャル・ディストーションとアメリカ・ツアーを敢行。その模様は後に『Another State Of Mind』というビデオになった。84年にはイギリスでも『Sound & Fury』がリリースされ、さらにヨーロッパ・ツアーを決行する。当時のユース・ブリゲイドの音はいわゆるハードコア・パンクのスタイルではなく、練り上げられた楽曲の武骨なパンク・ロックという感じだった。それは彼らのアティテュードがそのまま現われたものだし、実際政治意識も高い。
プライベートな都合で85年に休止し、メンバーはブリゲイドやロイヤル・クラウン・レヴューなどで活動するが、92年にユース・ブリゲイドは復活。96年のアルバム『TO SELL THE TRUTH』では、気骨あふれるメロディアスなパンク・ロックを聴かせてくれた。だが、もともとユース・ブリゲイドはメロディアスな歌が核のバンドだった。そして、前述したNOFXとランシドのスプリット盤が象徴するように、多方面からリスペクトされ続けている。(行川和彦)

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