World Saxophone Quartetの記事一覧

(0件)

デヴィッド・マレイ、ジュリアス・ヘンフィル、オリヴァー・レイク、ハミエット・ブリュートからなる4人組は、その一見奇妙なリズム抜きの編成にもかかわらず、70年代後半から80年代にかけて主要なアヴァンギャルド・ジャズ・グループのひとつとして活躍していた。彼らは、カミソリのように切れ味鋭いリフと濃厚で合唱団的なアレンジ、そして感情がたっぷりと込められた即興演奏を隙間なく組み合わせた。メンバーそれぞれが音楽背景としてブルーズとR&Bを色濃く持っており、このことによって熱狂的な音楽的冒険でさえもがしっかり地に足をつけている。各メンバー、とりわけアルト・サックス奏者のヘンフィルが作曲面で優れた貢献を果たしたことも非常に有益だった。80年代前半から中盤にかけて、メジャー・レーベルから何枚かアルバム(内1枚は評判のよかったエリントンのトリビュート・アルバム)をリリースしてグループの知名度はあがったが、89年にヘンフィルが脱退。彼がいなくなった後もグループはパーカッショニストやその他のゲストを加えて活動を続けたが、近年のアルバムの出来はかつてほど質の高さを感じさせない。

「World Saxophone Quartet」の記事は現在ありません。