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チャーリー・パーカー/マイルス・デイヴィス/ジョン・コルトレーン/アート・ブレイキー/ハービー・ハンコック……ジャズのビッグ・ネームがキラ星のように在籍していたレーベル<ブルー・ノート>。その所属であったアス3は、“音楽史そのもの”と言える彼らの音源を自分たちの楽曲のなかで使うことが唯一許された存在で、ジャズとヒップホップを融合させてクールな手応えの“ニュー・ジャズ・ヒップホップ”を創造している。
彼らは93年、ハービー・ハンコック使いのシングル「カンタループ」が同レーベル史上最大のヒットを飛ばし、一躍その名を世界に知らしめることになった。その「カンタループ」を含むデビュー・アルバム『ハンド・オン・ザ・トーチ』も同年に発表。ジャズ・クラシックをハイセンスかつダンサブルに作り変えるそのスタイルは、若い世代に鮮烈な印象を与え、ジャズの歴史に新しい1ページを加えた。
その1stアルバムをリリースしてからも、2nd『ブロードウェイ&52nd』(97年)、<ブルー・ノート>を離れて出した生音/スクラッチ/サンプリングと多彩なサウンドにアプローチした『アン・オーディナリー・デイ・イン・アン・アニュージュアル・プレイス』(01年)、民族楽器などでダビーに装飾された楽曲を含む、生音だけでオーガナイズした『クエスチョンズ』といったヒップな佳作を連発。それらの作品を出すごとに、アス3の音楽性は進化していったように聴き受ける。もともとアス3は、プロデューサーのジェフ・ウィルキンソンを主軸に展開しているフリースタイル・ユニットである。荒削りなカット&ペーストから派生したジェフのヒップホップは、経験を積むことによって洗練されアーシーな魅力を放つとともに“オシャレな”アーバン・ミュージックへと変遷していったのだ。そう解釈することに間違いはないはず。

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