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大量の昆虫が全身を這いつくばっているイメージ——ディス・ヒートのサウンドは肌の表面を蠢き、徐々に体を蝕んでいくような感覚をもっている。
クワイエット・サンやゴングなどで活動していたチャールズ・ヘイワードを中心に76年に結成。テープ音源と即興演奏が混在するプログレッシヴな空間が発するのは、シーンに対する冷ややかな批評精神とアヴァンギャルドな美学である。そして、それがヒリヒリするような熱をともなって、聴くものに浴びせられるのだ。
パンク〜ニューウェイヴというムーヴメントを横目に見ながら、それらと交わることなく孤高の存在でありつづけたディス・ヒート。彼らの実験的なサウンド構築法は、82年に解散したあとも長年にわたって高い評価を受けている。

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