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数々の奇行のためか、ジャズ界最大の異端児として知られるセロニアス・モンク。だが、強烈なオリジナリティを有した偉大なコンポーザー/ピアニストであるという事実はまぎれもない。
 17年、アメリカはノースキャロライナ州ロッキーマウントに生まれる。40年代初頭より、バップの殿堂「ミントンズ・プレイハウス」にて、ジャズ・ピアニストとしてのキャリアをスタート——。バップ特有のコード音を基調とした演奏スタイルをまったく意に介さない、不協和音/トリッキーなリズム・アクセントで注目の存在になっていった。47年から52年にかけてのセッションを収録した初の音源『ジーニアス・モダン・ミュージックVol1,2』では、それらモンク節ともいえる独自性を十分に確認できる。また、後々彼の代表曲となっていく「ストレート・ノー・チェイサー」、「ラウンド・ミッドナイト」が収録されている点も見逃せない。
そして、54年には帝王マイルス・デイヴィスと歴史的セッションを敢行。その模様が収められた『バグズ・グルーヴ』、『マイルス・デイヴィス・アンド・ザ・モダン・ジャズ・ジャイアンツ』では、最高にスリリングでハイ・テンションな演奏が聴ける。「感情的なぶつかり合い(喧嘩)が名演をもたらす」といわれるジャズ界——、まさにその好例ではないだろうか。
 その後も、『ブリリアント・コーナーズ』、『モンクス・ミュージック』といった傑作を続々と発表し、高い評価を獲得するとともに世界的ジャズ・マンとなっていった。82年、死去。

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