The Pointer Sistersの記事・ニュース・画像一覧

読んで字のごとしのポインター四姉妹。
デビュー以来、カメレオンのように次々とイメージを変えていき、生き馬の目を抜くUS芸能界を70〜90年代の長きに渡ってサヴァイヴした事実には驚嘆する以外ない。
73年のデビュー当時は、40年代風ファッションに身を包み、アラン・トゥーサン作のニューオーリンズ・クラシック「イエス・ウィ・キャン・キャン」や、20年代のヒット・メドレーをノスタルジックにカヴァーして見せたりと、即存のソウル・グループとの違いをこれでもかとアピール。いきなりその存在感を印象づけた。
その後もカントリーを取り入れたアルバム『ザッツ・ア・プレンティ』（74年）、後にクラブ世代によって再評価されたL.A.ソウル産の『ハヴィング・ア・パーティ』（77年）、ブルース・スプリングスティーンのカヴァー・ヒット「ファイア」が収められた『エナジー』（78年）など、“時代の音”に鋭敏な反応を示しながらさまざまなイメージ戦略を展開。そして80年代には、コンテンポラリーな方向性を打ち出して「ヒーズ・ソー・シャイ」「スロウ・ハンド」「オートマティック」「ジャンプ（フォー・マイ・ラヴ）」といったヒット・ソングを連発、R＆Bとポップの両ヒット・チャートを制覇して見せた。
息の長い活動ができたのも、やはり彼女たちのジャズ〜ゴスペルをルーツとした確かな歌唱力があったからこそだろう。どんなプロダクションで着飾ろうと、その芯の通った歌心は揺るぎもしないのだ。