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The Coup

(ザ・クープ)

これは革命の音楽だ。
ラップ・ヒストリーにおけるコンシャスかつポリティカルなグループの最たる存在、ザ・クープ。それはパブリック・エネミーやブギー・ダウン・プロダクションズ、デッド・プレズ(のM-1とコラボ・アルバムを作るという噂もあった)らと肩を並べるほどの、と言えば分かりやすいかもしれない。ゲットーの実情を語る現実的リリックからアメリカを断罪する左翼的リリックまで、リード・ラッパーのブーツは裏社会を鋭く浮き彫りにする。そのラップと、純粋なオークランド・ファンクにヴァイオリンやハーモニカといったちょっと風変わりな楽器を見事に調和させた生音仕立てのトラックが、魅惑的なアンサンブルを描き出している。さらにターンテーブルの魔術師、DJパムのタイトなスクラッチが作品全体を引き締める調味料としてトラックに加味され、初めてザ・クープの音楽は完成するのだ。
最後に小噺をひとつ。現在はインディ・レヴェルで活動をしている彼ら(ラッパーのE・ロックが脱退したので、現在はデュオ)だが、あの9.11事件が起きる時期とたまたま同じくして、トゥイン・タワーの爆発をモティーフとしたジャケットのアルバム『パーティ・ミュージック』をリリースしていたのだ。もちろん即さま発売禁止。すぐにジャケットを差し替えてリリースされた。

制作協力:
OKMusic

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