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「好き」と言う時、何となーく後ろめたい気持ちがつきまとうアーティストがいる。ソフト・セルもその一つだろう。その後ろめたさを感じる要素として、ヒット曲があるのにコアな存在だとかマーク・アーモンドがゲイだとか、そんなのは大して重要なことではない。ピコピコしたエレクトロニカルなサウンドにマーク・アーモンドの唄や"ぷわぁ〜ん"と鳴るホーンなどがねっとり絡まった瞬間に出現する、バタイユやジュネに通じるようなめくるめく背徳ワールド。白日の下にさらしてはいけないような——本人のキャラや声や詞や楽曲、全てが相まって生じる独特のウエット感や、華麗なのにもの悲しい空気感が、聴き手に「好きなんです。……すみません」と言わせてしまう。
彼らが活躍したのは80年代序盤。第2期ブリティッシュ・インヴェイションが巻き起こった頃だ。中でも彼らはデペッシュ・モードらと並んで、ニュー・ロマンティック(その一派と見る向きもあるが)へと繋がっていくエレ・ポップの先駆者的存在だったと言える。ポップなのに全然カラッとしてないヒット曲「Tainted Love」でその名を知る人も多いだろう。
そして、何と。21世紀に入ってマーク・アーモンドとデイヴ・ボールの2人が実に17年ぶりに再結成ライヴを行ない、ゴスやらゲイのカップルやらが続々と集結した模様。当日は往年の名曲に加え新曲も演奏されたようだが、今のところそちらのリリース予定はないようだ。

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