Skinny Puppyの記事一覧

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ミニストリーと双璧を成す、インダストリアル・ミュージックを黎明期から支えた最重要ユニット——それがスキニー・パピーだ。ミニストリーのような"猪突猛進の戦車"の如し攻撃性はないが、それでも十分悪夢を見せつけるようなサウンドを有している。
キャバレー・ヴォルテールやスロッビング・グリスルの影響をひしひしと感じさせるこのユニットは、ケルヴィン・キーとケヴィン・オグリビーの2人を中心にカナダで結成。また、アルバム『Bites』と『Remission』は初期の彼らの代表作だが、そのヒステリックなエッジの利かせ方は、2000年に突入した現在でも俄然有効である。
偏執的なほど凝りまくったシンセサイザー、そして時折後ろのめりになるビート、多次元的なグリッドを作り出すノイズ+ヴォイス・サンプリング、狂おしく歪んだギター・リフ——それらはまるで、機械の中にゴーストが潜んでいるような、非人間的で奇妙な音を形成した。また、その徹底して前衛的だったサウンドは、96年のラスト・アルバム『The Process』まで、見事に一貫されていたのだ。
人工頭脳的なサウンドの多層構造+プリミティヴな轟音ノイズ……このスキニー・パピーの方法論が、現在のデジタル・ロックに与えた影響は生ハンパなものではないと言えるだろう。

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