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＜BAD BOY＞レーベル発のラッパー＝シャインは“ザ・ノトーリアス・B.I.G.（ビギー）の再来”と謳われてデビューした。それは、ストリートで生活する上で体験してきた厳しい現実を描写したリリック、19歳にしてはふてぶてしすぎるアティテュード、声質は違えど絡みついてくるようなライミングなど、ビギーとあまりに類似点が多いからである。00年に発表されたデビュー・アルバム『シャイン』では、シビアな内容のリリックと、そのリリックを映像化するかのような不穏なサウンドが展開され、＜BAD BOY＞の作品らしからぬ切迫した雰囲気が創出されていた。
さらにシャインの経歴を掘り下げる、というか、あまりにもハイプとリアルが入り乱れてしまったため、どれが事実か分からない部分が多々あるのだが、結果論を語ろう。99年、クラブでケンカ騒ぎを起こし拳銃で（ケンカとは無関係の）３人に怪我を負わせたシャインは、すぐに捕まり、裁判で（早くても）10年の実刑判決を下された。だが、その４年後、いくつものメジャー・レーベルからアルバム・リリースの契約を持ちかけられていたシャインは、獄中にも関わらず＜DEF JAM＞と（ワン・ショット）契約を結び（契約金は300万ドルとも）、04年に『ゴッドファーザー・バリード・アライヴ』を発表した。セールスは思ったほど振るわなかったようだが。しかし05年現在、“サムの息子法”という法令を拡大解釈したような措置により、シャインの資産は現在凍結されているという。