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「年齢を重ねても、いい女はいい女である」。ミュージック・シーンにもこんな言葉がマッチするアーティストが存在する。まぎれもなくシェリル・クロウがそうだ。一時期エリック・クラプトンとの熱愛関係が騒がれ、90年代のセックス・シンボルの一人として取り沙汰されたのも記憶に新しい。
マイケル・ジャクソンを筆頭とする大物アーティストのバック・シンガーを務めたキャリアを活かし、93年『チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ』でデビュー。このアルバムからは「さらばラスヴェガス」「オール・アイ・ウォナ・ドゥ」のヒットが生まれ、700万枚以上のセールスを記録、94年度のグラミー賞では3部門を制覇した。けだるそうなヴォーカル、タイトで無駄のないバンド・アンサンブルから繰り出される楽曲の数々は、泥臭く古きよきアメリカを感じさせる。それは、ブルース/カントリー/R&B、そしてロックを巧みにブレンドしたものに、90年代のポップ要素を加えて作り上げられたものだ。また、先述の“いい女”という先入観からはかけ離れた、男勝りの堂々たるステージ・パフォーマンスも圧巻で、これほど完成し尽くされたアーティストも珍しいのではないだろうか?
その後、チャド・ブレイクやミッチェル・フルームを制作陣に迎え入れ、サウンド・ループを活用した斬新なアプローチによる『シェリル・クロウ』(96年)、ある種一番ロックしているルーズで荒削りな音が満載の『グローブ・セッションズ』(98年)などを発表——彼女の創作意欲は止まることを知らないようだ。

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