Roger Nichols & the Small Circle of Friendsの記事一覧

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中央線沿線から渋谷界隈まで、"趣味のいい音楽好き"を公言する人ならば絶対に持っているはずの『Roger Nichols & the Small Circle of Friends』。名コンポーザーのロジャー・ニコルズが、元パレードのマレイ・マクレオナドと妹のメリンダ・マクレオナドとともに結成したトリオの唯一のアルバムで、ソフト・ロックを代表する作品として知らぬ者はいないだろう。ニコルズ自身が素晴らしいソングライターであるにもかかわらず、半数が他人の楽曲で占められているのが興味深いが、流麗なストリングス・アレンジに広がりのあるハーモニーが絶妙に溶け合って醸し出される桃源郷のような音世界に身を浸せば、どれがオリジナルでどれがカヴァーなどという事実はどうでもよくなってくるのも確か。プロダクションからアレンジまで、すべてにおいて完全無欠のプロの仕事が堪能できる。
オリジナル・リリースは68年、日本での初紹介は87年なのだが、リアル・タイムでは村井邦彦や筒美京平などがこの新しいサウンドに敏感に反応し、90年代にはピチカート・ファイヴが呼応している。

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