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ゲイ・テイストのスピリチュアルな官能ヴォイスを武器に、ハウス界を縦横無尽に渡り歩いてきた重鎮、ロバート・オーエンス。ラリー・ハードの代表的プロジェクト“フィンガーズ・インク”の名作「Mystery Of Love」(85年)にてヴォーカルを務めたことで、その名をとどろかせた。他にも、ラリー・ハードのプロデュースによる「Bring Down The Walls」「I'm Strong」「Bye Bye」「Slam Dance」など傑作多数。
シカゴを拠点に快進撃を続けた彼は、80年代終わりからニューヨークで、フランキー・ナックルズ率いる<Def Mix>に参加。サトシ・トミイエの傑作「Tears」(89年)でも、類稀なる美声を披露し、トミイエの世界進出を力強く支えた。しかし、92年にロンドンへ移住。そこでは、さまざまなアーティストのプロデュース/アレンジを積極的に手掛け、ヴォーカリストとしてだけでなく、プログラミングからギター/ベース/パーカッションまでをこなし、驚異のセンスを発揮した。最近では、UKドラムンベース界の巨匠、フォーテックによるアルバム『ソラリス』(00年)のディープなハウス・トラックにヴォーカルで艶やかなアンビエンスを添え、健在ぶりをアピール。
——と、オウエンスの多面的な才能に触れてきたが、ここでは今までほとんど表に出ることがなかったダーク・サイドを垣間見る。それは、トラックスの魔人、ジーン・ハントとのコラボレーションによるアシッド・ハウスの超大作「Living In A Land」(89年)だ。彼がどの程度までプロダクションに関わっているかは謎だが、恐ろしいほどの虚脱感が聴く者に襲い掛かる。歌声一切ナシの無間地獄、暗黒のドロドロ覚醒空間に浸って下さいまし〜。

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