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海外での評価は不当なまでに低いが、ここ日本では高い人気を誇る良心的へヴィメタル・バンド、ライオット。アメリカ人とは思えない欧州的な哀愁のある旋律は、日本人の演歌心を捉えて離さなず、代表曲「ウォリアー」は、アイドル歌手五十嵐夕記にカヴァーされヒットを記録したほどだ。そんなこともあり、相当な親日家となった彼らは、成田空港闘争をテーマにしたインスト・ナンバー「ナリタ」を発表し、それに報いる。
ライオットは、76年に『ロック・シティ』でデビューを飾り、泣きのツイン・リード・ギターを軸としたハード・ドライヴィンな純度100％メタル・サウンドを展開。しかし、日本での人気は別として、米国での過小評価に泣かされ、84年には一時解散状態に陥る。それでも高い音楽性は再び評判を呼び、廃盤となったライオットのレコードは中古レコード屋で高い値段で取引されるようにまでなった。そんなメタル・ファンの熱い支持を受けたライオットは、88年に再結成。アルバム『サンダースティール』は、絶賛をもって受け入れられた。以後もコンスタントにとはいかないが、良質なアルバムを発表。
硬派なメタル・ファンの精神的支柱としてライオットとファンの持ちつ持たれつの関係は、理想的かつ全音楽リスナーの鑑である。