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05年に放たれたダンスホール・カラー濃厚なシングル「ポン・デ・リプレイ」がヒット・チャートを駆け上り一躍スター・ディーヴァへと変貌した、カリブ海はバルバドス出身の女性シンガー、リアーナ。所属レーベル<ROC-A-FELLA>の社長でもあるジェイ・Zがその歌声(とビヨンセ似のルックスにも、か)に惚れ込み、ティアラ・マリーに続いて送り出した逸材だ。まだ17歳(デビュー当時)という若年にして芯の通った歌唱性を持つ“キュートな大器”である。
同年発表の1stアルバム『ミュージック・オブ・ザ・サン』は、ここ日本においてもゴールドディスクに認定、さらに第20回日本ゴールドディスク大賞“ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー”を受賞するなど大ブレイク。
翌年リリースの2ndアルバム『ガール・ライク・ミー』(06年)では、前作同様イヴァン・ロジャースとカール・スターケンをメイン・プロデューサーに起用。ロックとレゲエのマッシュアップ・ソング「キッシーズ・ドント・ライ」といった新たなスタイルにもチャレンジするなど、よりポップスの要素を強めたアルバムとなっている。中でも、“ダンスを通して自己表現とエクササイズ!”というナイキの女性向けプロジェクト“NIKE ROCKSTAR WORKOUT”のテーマ・ソングに起用された「SOS」は、ソフト・セルの大ヒット曲「汚れなき愛」をサンプリングしており、80年代初頭の暗〜いエレ・ポップを見事なまでにバウンシーなダンス・チューンとして蘇らせた。同曲は全米シングル・チャート34位から1位に急上昇、“TOP40圏内における1位への最大ジャンプ・アップ記録”を42年ぶりに更新した。
そして07年、デビューからわずか2年足らずにして3rdアルバム『グッド・ガール・ゴーン・バッド』を発表。ロングヘアをばっさり切り落とし、髪色もブラックに、意味深なアルバム・タイトルを体現するかのように、そのヴィジュアルもぐっと妖艶さを増した。無論、これまでのキュートでガ—リーなイメージを覆したのはその風貌だけではない。エッジの効いたハードなギターが鳴り響くロック・ポップや、スペーシーなアンビエント・ナンバー、流行の80'sスタイルを取り入れたディスコ・チューンなど、新たな試みともいえるサウンドに挑戦しているが、いずれもハッチャケたイメージはなく、しっとり滑らかな空気が漂う。キャリアの新章を迎えたリアーナを、ジェイ・Z、ティンバランド、ジャスティン・ティンバーレイク、ニーヨらビッグ・ヒット請負人の面々が全力サポートした傑作だ。