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The Beth Lisick Ordeal

(ザ・ベス・リシック・オーディール)

ベス・リシックは最高にヒップな女性だ。現在、サンフランシスコ在住の彼女は、「バーバリー・ビート」最後の生き残りと呼ばれている。彼女が発する言葉はダグラス・コープランドの著作に通じる要素があり、かつては自らの居場所であった都市郊外のアッパー・ミドル・クラスを、皮肉とウィットを織り交ぜながら揶揄する。そして、リシックの語りを支えるバック・バンドもまた同様に、生々しさと奥深さを感じさせる。バンドのメンバーは、アップライト・ベースを弾くジョージ・クレマ(サン・ラ、アルケスタ、セシル・テイラーなどとの共演経験がある)、ドラムスのアンドリュー・ボーガー(トム・ウェイツのドラマー)、そしてビブラフォンのデヴィッド・クーパー(エスキモーの初代メンバー)だ。音楽そのものはまとまりのないジャズで、まるでリシックの口から発せられる言葉を大慌てで追いかけているかのようであり、時おり重みのある言葉に出くわすと、その歩調は注意深い忍び足となって言葉を気遣う。
「バーバリー・ビート」が死に絶えてしまわないのは、ほんの一握りの詩人が活動を続けているからなのだが、その一人がこのベス・リシックなのである。

制作協力:
OKMusic

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