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Antonio Vivaldi

(アントニオ・ヴィヴァルディ)

イタリアのバロック期に活躍したアントニオ・ヴィヴァルディは「四季」の作曲家として有名だが、これ以外にも協奏曲という楽曲形式の成立に多大なる影響を及ぼしている。協奏曲とはオーケストラとソロ楽器、あるいはいくつかの少数のソロ楽器のための作品であり、先述の「四季」は彼が作曲した協奏曲のうちの4つをひとまとめにしたものに与えた名前。彼の作品では、それまでの時代には考えられなかったほどソリストたちが脚光を浴びており(例えばリュート協奏曲ニ長調など)、同時代の作曲家たちに多大なる影響を与えた。中でも有名なのはヨハン・セバスチャン・バッハである。これらの協奏曲に耳を傾けていると、理路整然とした、しかし非常に情熱的な頭脳の働きが目に見えるかのようである。たとえば「春」の中のラルゴの楽章では、弦は時おり泣きむせぶが、バロック期特有の整然とした響きのおかげで情感の均衡が保たれている。バロック期には、曲の持つパターンから理論的に展開しない限り、和声的あるいはメロディ的な変化は滅多になく、そのためリズムや和声進行の響きが非常に上品で整然としている。だからといってこのパターンの音楽的な豊かさが貶められるものではない。ヴィヴァルディが書く作品の流れの滑らかさは、曲調がメランコリックなものであろうと、昂揚するようなものであろうと、曲の雰囲気を安定させる重要な要素となっているのである。楽器が互いの存在を受け止めながら演奏する様は実に美しい

制作協力:
OKMusic

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