> Paperclip People

Paperclip People

(ペイパークリップ・ピープル)

血気盛んなデトロイト・テクノ・クリエイターのなかで、もっとも自由な発想を携え、挑発的な表現を繰り広げるアフロ・フューチャリスティック男、カール・クレイグ。——彼の人生に多大な影響をもたらしたスタイル(ファンク/ディスコ/ジャーマン・プログレ/シカゴ・ハウスなど)の要素を昇華させ、ダンス・フロアへの深い敬愛を込めて放つ快楽主義ハウス・プロジェクトが、ペイパークリップ・ピープルだ。
コズミックなシンセ・フレーズが絶頂へと誘う「The Climax」(90年)、猛り狂う発振音と優美なメロディが奇跡的な「Oscillator」(91年)、サル・ソウルの特上サンプルネタが美味い「Throw」(94年)、フライング・リザーズ「Steam Away」をファンク流儀で拝借した「Steam」(97年)といった秀作の数々。しかし、ペイパークリップ・ピープルの真骨頂と言えば、やはり「Remake」(94年)だろう。ここでは、ジャーマン・プログレ界の大御所マニュエル・ゲッチングが81年に発表し、現代ダンス・ミュージック史を震撼させた超大問題作『E2-E4』の野心的な新解釈が為された。——『E2-E4』は、ガラージ・ハウスの礎を築いた神として崇められるDJラリー・レヴァンが頻繁にプレイしたことで知られ、イタロ・ハウスのスエーノ・ラティーノとクレイグの師匠デリック・メイもリミックスしている。
ここで紹介した楽曲は、悦楽的なダンス・ミュージックであると共に、孤立し、荒廃した殺人都市デトロイトで生まれ育ったクレイグの感情が爆発する決定的瞬間を捉えたドキュメンタリーだ。

制作協力:
OKMusic

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版