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Sarah McLachlan

(サラ・マクラクラン)

サラ・マクラクランがミュージシャンとして確固たる地位を築き上げたのは、まぎれもなく『サーフィシング』(97年)によってだろう。このアルバムはビルボード・チャート2位を記録。88年のデビュー当初より卓越したソングライティングで高い評価を得ていたものの、ヒットが意外なほど少ないマクラクランにとって初の快挙となった。
彼女の音世界は、常に現実を見据えたリアルなものだ。その視点はストーカーやドラッグ、そして自らの精神性に至るまで、社会/人間の“闇”へ向けられている。だが、冷たさと温かさが共存する透明感に満ちた声、切なげでいて叙情的なメロディ、凛とした緊張感を醸し出す美しいサウンド——そこには、悲観するだけではないタフな姿勢が映し出されているのだ。
マクラクランはこの作品の成功を機に、女性主導型のイベント<リリス・フェア>を提唱。「<ロラパルーザ>が男性アーティスト中心に運営されていることに不満を覚えた」との発言にフィオナ・アップル/シェリル・クロウ/スザンヌ・ヴェガらが賛同、全米各地で開催され高い評価を得た。
<リリス・フェア>の最後のツアーが終わった99年以降、音楽シーンから半ば隠遁するかのように退いて、母の死や自身の出産などを経てきたマクラクランだが、04年にはアルバム『アフターグロウ』を発表。派手さこそないものの、人間的な深みを増した彼女の魅力がよく出た秀作となっている。

制作協力:
OKMusic

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