> The Spiral Starecase

The Spiral Starecase

(ザ・スパイラル・ステアケース)

カリフォルニア州サクラメント出身の彼らは、68年、ゲイリー・アッシャーのプロデュースにより「Baby What I Mean」でデビュー。リード・ヴォーカル、ギターの他、ソングライティングも手掛けるパット・アプトンを中心とした5人組。
モータウン・サウンドに影響を受けたと思われるソウルフルかつポップなサウンドに、パットのハイ・トーンで伸びのあるヴォーカルが魅力的なグループだが、大ヒットはパットが書いた3rdシングル「More Today Than Yesterday」(69年)が全米12位になったのみ、と寂しい限り。
しかし、その他の作品も今改めて聴いてみれば、ポップなメロディ、特にパットはなかなかのメロディ・メーカーで、彼が書いた作品はどれもキャッチーで印象的なメロディをもっているし、演奏面におけるヴィニ・パレロの迫力あるドラムス、ホーン・セクションを導入しながらも巧みに纏められたアレンジも含め、ポップ・ミュージックとしては申し分のない出来である。特に「More Today〜」などは今もその輝きを失っていない。ジャズ・ヴォーカルの大御所カーメン・マクレエが、コンテンポラリーなロック/ポップ系の作品に挑戦した名盤『Just A Little Lovin’』(69年)の中で、この曲をアリフ・マーディンによる素晴らしいアレンジで取り上げている。そんな点からも彼らの楽曲そのものに充分魅力があったことを窺い知ることはできるし、95年に彼らのシングル曲を集めたCDが発売になったが、渋谷の大型CDショップのオールディーズ・コーナーでは、当時このCDが飛ぶように売れ、ちょっとした話題になったという事実もあるくらいなのだ。
バート・バカラック作品の粋なカヴァーも含む、彼らの唯一のアルバム『More Today Than Yesterday』(69年)もぜひCD化して欲しいものである。 (渋谷俊毅)

制作協力:
OKMusic

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