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Mick Ronson

(ミック・ロンソン)

デヴィッド・ボウイが最も華やかなグラム・ロック・スターだった頃、側には常にレスポールをかき鳴らす儚げな佇まいの金髪のギタリストがいた。それがミック・ロンソンだ。
数々のバンドを渡り歩いた後、67年に「ザ・ラッツ」というバンドに参加。このバンドのメンバーの誘いで、後にデヴィッド・ボウイと運命の出会いを果たす。アルバム『スペース・オディティ』などの制作に携わった後、一旦自分のバンドを演るが、再びボウイの元へ。ボウイは『ハンキー・ドリー』の次に、自身を”宇宙からやってきたロック・スター”に見立てたコンセプト・アルバム『ジギー・スターダスト』を制作。ロンソンを筆頭としたバンド、スパイダース・フロム・マースを引き連れ一時代を築いたが、彼はこの架空の物語の幕を引くべく73年に突然”ジギー”の引退を宣言。ロンソンはその後のアルバム『ピンナップス』に関わった後、ソロ活動を始めた。
オリジナル・アルバムとして『スローター・オン・10th・アヴェニュー』『プレイ・ドント・ウォーリー』をリリースした後は元モット・ザ・フープルのヴォーカリスト、イアン・ハンターとのコラボレイトを続けながら、主にアレンジャーやプロデューサーとしてその手腕を発揮した。
しかし91年、精密検査の結果、肝臓ガンであることが判明。治療を受けながらモリッシーなどのスタジオワークに参加する傍ら、ソロ・アルバムの制作を続けたが、93年に46歳でこの世を去った。このアルバム『ヘヴン・アンド・ハル』は友人でもあるジョー・エリオットらの手で完成され、翌年5月に発売された。
ボウイと離れた後に出したソロ・アルバムは当時セールス的に伸び悩み、それが彼をフロント・マンから”名脇役”の道へと進ませたが、改めて聴くとアレンジャーとして、そしてメロディ・メーカーとしてロンソンがいかにボウイ全盛期のサウンドを陰で支えていたかがよくわかる。もの悲しげな憂いを帯びた柔らかなメロ、深みのある印象的なギター・プレイなど、聴き所の多い作品だ。

制作協力:
OKMusic

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