>  >  >  > 2 PAC(Tupac Shakur)

2 PAC(Tupac Shakur)

(トゥパック)

常に揉め事の渦中に存在し、問題児扱いされ、サグ・ライフ(暴力的な犯罪者の生活)を送り続けた2パックことトゥパック・シャクール。——結果的にそれが災いして96年に25歳の若さで殺害されてしまうのだが……。
90年にお下劣ラップ・グループ、デジタル・アンダーグラウンドの一員としてラッパーのキャリアをスタート。その後脱退、翌年ソロ作『2パカリプス・ナウ』をリリースした。ブリブリなファンク・サウンドに乗せて吐き出されるリリックの数々は、女性軽視/警察批判/暴力といったものから、気に入らないヤツを名指しで攻撃するという暴君ぶりを極める内容だ。しかし、一方では母親や家族への愛情の念も強く「やっぱり2パックも人の子ね……」といった繊細な一面も垣間見せている。
——何事も怖いもの無しといった雰囲気の力強いラップからは、まるで死ぬことすらせせら笑ってしまうような潔ささえ感じられた。そのスリルと危険が隣り合わせになっている魅力は、「ツッパることが男の勲章」と思って止まないヤローどもや、男のワイルドな生き様に憧れる女性のハートをガッチリ掴んだのだ。
さらに、彼の突出したキャラクターは音楽界だけに留まることなく、映画『JUICE』を始めとする数々の作品にも出演、アクターとしても高い評価を獲得した。——これらの輝かしい功績を含めるならば、彼の死は音楽界だけでなく、映画界にとっても非常に悔やまれるものではなかっただろうか……今はただただ冥福を祈るばかりである。
そしてつけ加えないければいけない事実がある。それは彼の死後、リリースされ続ける作品群についてだ。2パックは存命中、まるで生き急ぐかのようにレコーディングを重ねていた。それら作品の数は(生存説が信憑性を帯びるほど)膨大で、今後もまだまだ”新曲”の発売が控えている。その作品群のなかでも総じてエミネムがプロデュースした新作『ローヤル・トゥ・ザ・ゲーム』が一際異彩を放っていたと言えるだろう。死してなお、このゲームに影響を与え続ける2パックは、彼がどう望もうが、ヒップホップ・アーティストたちのモチベーションでありレジェンドでありシンボルなのだ。それは今後も変わらない。

制作協力:
OKMusic

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版