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米国ニュー・メキシコ州出身の作曲家/ヴォーカリスト/ギタリスト、ラウル・ミドン。アルゼンチン人の父親とアフリカ系アメリカ人の母親の間に生まれた彼は、生まれつきの盲目であるが、ソウル、R&B、フォーク、ジャズ、ラテンといった諸要素を自らの血肉とし、魂で歌うかのようなヴォーカル、フラメンコ&ジャズ風味のシンコペーションをもつアコースティック・ギター奏法、さらにヴォイス・トランペットによるインプロヴィゼーションなど、個性豊かなパフォーマンスで聴衆を魅了してやまない。
マイアミ大学の名高いジャズ専攻を卒業後、フリオ・イグレシアスやシャキーラ、アレハンドロ・サンツといったラテン系のプロジェクトを中心にバック・シンガーとして参加しつつ、副業としてバーやクラブなどでライヴ・パフォーマンスを繰り広げていった。
02年、ソロとしてのキャリアを積むためニューヨークへ移った彼は、ハウス・ミュージック・シーンの重鎮マスターズ・アット・ワークのリル・ルイ・ヴェガ『エレメンツ・オブ・ライフ』への参加、スパイク・リーの映画『She Hate Me』サウンドトラックへのオリジナル曲提供などを経て、05年に1stアルバム『ステート・オブ・マインド』をリリース。プロデュースはノラ・ジョーンズ、ケリ・ノーブルなどを手がけた伝説のプロデューサー、アリフ・マーディンとその息子ジョーの親子コンビ。同アルバムに収録の「エクスプレッション・オブ・ラヴ」には、ラウルと同じ全盲でありながら、すでに世界的成功を収めたスティーヴィー・ワンダーが参加、ハーモニカ演奏を聴かせ話題を呼んだ。
07年には2ndアルバム『世界の中の世界』をリリース。

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