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ポコは、腕利きと呼ばれるミュージシャンが多く在籍していたにも拘らず、過小評価されたグループである。メンバーが常に流動的であり、グループ脱退後にソロで大成する、といったイメージばかりがクローズアップされ、音楽的本質で語られることは少なかった。
68年、バッファロー・スプリングフィールドのメンバーであったジム・メッシーナ(g&key&vo)とリッチー・フューレイ(vo&g)により結成されたポコは、後にティモシー・B.シュミット(b&vo)を加え、本格的に始動する。デビュー当初は、バッファロー〜の流れを汲む、はぎれの良いアーシーなロックを展開。ライヴ・バンドとしてミュージシャン・オブ・ミュージシャン的な評価を獲得していった。しかし71年、『フロム・ザ・インサイド』リリース直前にメッシーナが脱退。先行きを危ぶむ声が囁かれたが、新メンバーにポール・コットン(g)を迎え、力強いギターを前面に押し出し、ウエスト・コースト・ロックに歩み寄っていく。その後78年の『レジェンド〜伝説』からは、「クレイジー・ラブ」「ハート・オブ・ザ・ナイト」のヒットを生みだした。
カントリー/R&B/ジャズ/ソウルを取り込んだポコの柔軟な音楽性は、現在においても輝き続けている。