> Plastikman

Plastikman

(プラスティックマン)

これまでに、Fuse、Circuit Breaker、Robotmanといった名義で、アシッド/ミニマルの実験と挑発を繰り返してきたリッチー・ホウティンが93年にスタートさせたPlastikmanは同年に発表した『Sheet One』で、当時隆盛を極めていたアシッド・リバイバルにさらなる大革命をもたらした。80’sシカゴ・アシッド・ハウスの覚醒感を執拗に追求し、Roland TB-303、TR-808、TR-909の原石を錬金術の如く磨きあげ、極限まで音数を減らし、過剰なまでにエフェクトを効かせたスペイシーなスカスカ・ポコポコ・テケテケ・ビヨビヨ・ウニウニ・サウンドを大放出したのである。内省的で全身に突き刺さるかのような金属質の音塊は、ダンス・フロアを熱気と狂喜の渦に巻き込んだ。そして『Muzik』(’94)では、さらに音数を減らすとともに覚醒感を増大させ、『Consumed』(’98)では救い難いほどにドープなダウン・ビートを披露。精神の拡張を目的としたPlastikmanのアシッドは表向きのメロディは希薄だが、大地を揺さぶるベースのウネリと反復/緻密に計算し尽くした音の隙間/精神を高揚させるリズミックな波動の変化から,内に秘めたメロディを感じとることができるはずだ。——これは、もはや音の彫刻と言っても過言ではない。究極の造形美である。

制作協力:
OKMusic

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