> Peter Tosh

Peter Tosh

(ピーター・トッシュ)

レゲエ・シンガーは星の数ほど存在すれど、自身のアンセムである「I’m The Toughest」で堂々と”激しい自己主張”を宣言したピーター・トッシュに並ぶ者はいないだろう。ボブ・マーリィと共に結成したオリジナル・ウェイラーズに鋭い切れ味をもたらした彼こそが、スカ時代の真のルード・ボーイのアイコンなのだ。
ウェイラーズ初期のレコーディングを特徴づけていたドゥ・ワップから、いち早く抜け出したトッシュは、”Peter Tosh”または、”Peter Touch and The Wailers”名義で「Hoot Nanny Hoot」「Shame And Scandal」「Maga Dog」などをレコーディング。さらにウェイラーズとは別に、後にボブと結婚するリタ・アンダーソンとのレコードも制作している。66年にウェイラーズが活動を一時休止し、ボブが職探しのためにアメリカへ渡ると、トッシュはソロで、またバニー・ウェイラーと組んでシングルをリリース。——しかし、一時マリファナ所持の罪で刑務所暮らしを強いられている。
トッシュとバニーは2ndアルバム発表後、ウェイラーズを脱退。トッシュは自らのレーベルに全力を注ぎ、76年に<ヴァージン・レコード>と契約。ローリング・ストーンズのミック・ジャガーの後押しを受けてリリースしたテンプテーションズのカヴァー「Don’t Look Back」が、チャート・インする大ヒットとなった(もっとも、ジャガーの声の方がトッシュより前に出すぎている——と、レゲエ・ファンには評判が悪かったが)。
その後数多くのアルバムを発表しているが、中でも『No Nuclear War』は彼のキャリアでも最高傑作とされ、88年には初の「グラミー賞ベスト・レゲエ・アルバム」に輝いた。——しかしその時すでに、彼は哀しいことに故人であった。87年、彼の自宅を強盗が襲い、銃弾に倒れた後の受賞だったのである。

制作協力:
OKMusic

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版