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実直だが少しフリーキーなフロウを繰り出すセス・ワン(テス・ワン)と、リズミカルなラップが魅力のダブル・KからなるUS西海岸のラップ・デュオ、ピープル・アンダー・ザ・ステアーズ(PUTS)。彼らがリリースしたアルバムの数々、『ネクスト・ステップ』(98年)、『クエスチョン・イン・ザ・フォーム・オブ・アン・アンサー』(00年)、『O.S.T.』(02年)、『オア・ステイ・チューンド』(03年)で披露されたのは、前衛的なサウンドや流行のそれではなく、90年代前半のニュースクール期の音だったり、フリースタイル・フェローシップらに代表されるグッドライフ・カフェ周辺の音を範に取るものであった。つまりは、メロウなソウルやジャズをネタとしてチョイスし、それらの音片をチョップしたり激しくイコライジングすることなく、滑らかにループさせる。そういう昔ながらの手法で、彼らは素材の持ち味を活かしたロウ・テイストの、メロディアスなヒップホップを創作したのである。
そんなPUTSの楽曲群は、「現代のシーンにおける良心、ピュアネス」とか「ただの懐古趣味」と真っぷたつに賛否が分かれる。しかし、それらが高クオリティを誇っていることは、疑いようのない事実なのである。

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