Patrick Pulsingerの記事・ニュース・画像一覧

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共産主義体制下の旧東ドイツで生まれたパトリック・パルシンガーは、幼少期にオーストリアへ亡命。92年、徴兵から逃れるために渡ったニューヨークにおいてデビューを果たす。そして、帰国後の93年に自らの<Cheap>レーベルを設立。当初は誰にでも理解できるアシッド・テクノ作品を発表していたが、次第に主流のテクノ・サウンドから脱線し始め、今やリリースごとにスタイルを変貌させている。
相方のエルデム・ツナカン、ジェラルド・ポタズニックらと共謀し、怪電波を全世界へ発信。——アヴァンギャルド・ノイズ・ユニット“B-Low”、アシッド/ミニマル・テクノ/ストレンジ・ジャズをガナる“iO”、70〜80年代プログレ/ジャズ/ニューウェイヴの影を背負ったハウス・サウンドをヒネリ出す“Sluts'n'Strings&909”など、常にリスナーの予想と期待を裏切り続けてきた。また、本人名義による1stアルバム『Porno』(95年)では、架空の映画をでっちあげ、サントラ風のモンドな空気が漂うディープ・ミニマルを披露。その他にも、数多くの名義で奇怪なサウンドを生み出している。——それらのスタイルは、ジャズ/ブレイクビーツ/ヒップホップ/ドラムン・ベース/エレクトロ/ノイズ/ラウンジ/イージー・リスニングと、かなり倒錯している。もうなにがなんだか分からなくて説明しようがないのだ。しまいには、チャイコフスキーの舞台音楽までもリミックスしてしまった!
彼特有のアクが強いひねくれた、しかし、どこか知性を感じてしまう響きには、一度聴いたら病みつきになる危険な魔力が潜んでいる。とにかく、聴いてみるべよ!!!

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