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世界の文化/芸術に貢献した人たちを顕彰する、高松宮殿下記念世界文化賞の第11回、音楽部門受賞者であるオスカー・ピーターソン(黒人ピアニスト)。幼少の頃は“魔法の指を持つ少年”、近年は“鍵盤の皇帝”の異名をとる。鬼のようなテクニックでピアノを弾きまくるが、決して粗い演奏ではない。音がすべて立っていて粒がハッキリし、キラリッと光る音色をもつ。そして、なんといっても抜群のスウィング感がたまらない。アート・テイタム(p)への尊敬の念が強く、彼からハーモニー概念とテクニックを学び、ナット・キング・コール(p)からタイム感覚を、ハーモニーの動きをつなぎ長いラインを美しく表現する方法はテディ・ウィルソン(p)から学んだという。
40年代に天才の名と共にデビュー、90年代初頭、病気で倒れていた時期をのぞいて常に第一線で活躍。あらゆるピアニストに影響を与え、生きる伝説/歴史の伝道師として今なお珠玉のピアノを聴かせてくれる。———「ピアノの前に座ると、デューク・エリントンが自分の一部になっている。エリントンだけじゃないよ。それは、ディジー・ガレスピーであり、サラ・ボーンであり、エラ・フィッツジェラルドであり、ビリー・ホリデイであり、チャーリー・パーカーでもある。彼らは私の中にいて、音楽で語りかけてくるんだ……」。
どの時代も高い水準の演奏を聴かせてくれるが、代表的なのは60年代のレイ・ブラウン(b)とエド・シグペン(ds)によるトリオだ。特に『ザ・トリオ』(61年)は名盤。

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