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魂の奥深くに眠るリズムを揺り起こすかのようなビートの洪水。当代随一のコンガの名手として知られるパーカッショニスト、モンゴ・サンタマリアの演奏は人間の本能に訴えかけ、その血を沸き立たせる。
22年、キューバ生まれ。プロのドラマーになるために学校を中退、ハバナのトロピカーナ・クラブで演奏活動を行い、50年にニューヨークに拠点を移動。ペレス・プラード楽団に参加し、6年間に渡ってその華やかなリズム感覚で聴衆を魅了した。50年代後半から<Fantasy>で一連のアルバムをレコーディング。59年の『モンゴ』には、ジョン・コルトレーン(sax)らによって取り上げられるなど、ラテン・ジャズのスタンダードの一つとなっていった「アフロ・ブルー」が収録されている。
62年には、とあるジャム・セッションから生まれた、ハービー・ハンコック(p)作曲による「ウォーターメロン・マン」が全米トップ10ヒットとなり、サンタマリアの人気は一気に爆発した。その後、60年代半ばから70年にかけて、ダンサブルなR&Bを全面的に打ち出した一連のヒット・アルバムを<Columbia>より発表。ラテン・リズムとジャズをベースに敷きながらブラスを取り入れたり、ロック、ソウルの要素を取り込んだりしたエキサイティングなサウンドは、幅広い聴衆に愛された。
以後、<Atlantic><Vaya><Concord>とレーベルを渡り歩く中で、自分のルーツである、よりアフロ・キューバンな方向性に立ち戻ったサンタマリアは精力的な演奏活動を続けていった。
03年、死去。享年85歳。 (近藤 陽)

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