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ディープでインパクトのある顔立ちとキュートな巨体は、一度見たら脳裏に焼きついてイヤでも離れない。「ヒィ〜イェ〜」といった常人には到底理解不能な合いの手や、人を小馬鹿にしたようなヒューマン・スクラッチ——また、プロモーション・ビデオにおいては、自分の体のパーツをデフォルメし、滑稽で自虐的ともとれる振る舞いをユーモアたっぷりに演出している。
その特異なキャラクターゆえに圧倒的な存在感を放つフィーメール・ラッパー、ミッシー・エリオットは、女のセクシュアリティを強調して男性どもの気を引いたりせず、音楽的な才能を惜しげもなく披露することで多くのリスナーの心にアピールしてきた。そして盟友ティンバランドと共に、人のささやき声/ゲップといった擬音までをもリズムとして取り入れた、“チキチキ系変態ビート”と呼ばれる独自のシンコペーション・サウンドを展開。納豆の如くネバネバした粘着質なつぶやきラップと、掴もうとしてもフッと身をかわされるあまのじゃく的フロウは、聴く側を自由自在に翻弄する。
そういった仕掛けが満載のク〜ルなアルバム『スゥパ・ドゥパ・フライ』『ダ・リアル・ワールド』……特に『スゥパ〜』はたった1週間で制作されたとは思えないほどの充実振りを見せ、98年のグラミー賞のベスト・ラップ・アルバムにノミネートされた。
さらに追記すると、ティンバランドとガップリ組んだ体制は変わらず01年に『ソー・アディクティヴ...』、02年に『アンダー・コンストラクション』、03年に『ズィス・イズ・ノット・ア・テスト』と立て続けにリリースを重ねるなかで、中毒性を備えたシンコペーション・ビートにオールドスクール回帰的なサウンド要素をまぶした画期的な音を標榜した。しかし新しくなったのは音だけではない。ミッシーは驚異的なダイエットにも成功し、そのルックスにおいても大きな変革を遂げたのである。その半生を綴った映画が製作されるとのことだが、それも大きく頷けるというものだ。

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