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60年代中期に「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」を歌った美少女の印象がいつまでも人々の脳裏に焼きついているマリアンヌ・フェイスフルだが、その後乗り越えなければならない人生の障害が十分にあったのも事実。当初は音楽よりも私生活の方面からポップ・アイコンの地位を得た彼女は、60年代を通してミック・ジャガーに愛される金髪のアイドルであったと言っていいだろう。
60年代後期にでっち上げられたマーズ・バースキャンダルが原因で業界のブラックリストに載り、急激に麻薬中毒の喧騒にはまっていったが、79年には名盤『ブロークン・イングリッシュ』を発表して、再びアーティストとしてシーンに復帰。パンク/ニューウェイヴの台頭とちょうど時期が重なったことも功を奏したが、かつてのエンジェル・ヴォイスがしゃがれたうめき声に激変したことが、逆にそれまで彼女がやった何よりも真実味を帯びている——という再評価につながったのだった。人生とは時に皮肉なものである……。
それ以降の彼女は、執筆業を開始したり、スタンダード・ナンバーやキャバレー・ソングを歌ったりするなど「大人」のアーティストとして開花。正当ないちアーティストとして現在も活躍中だ。また最近ではベックやデーモン・アルバーン(ブラー)、ジャーヴィス・コッカー(パルプ)といった若い世代とのコラボレイトでも話題を集めた。

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