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フランスのポップ・パンク・バンド、マノ・ネグラの元リーダー兼フロント・マンであったマヌー・チャオ。マノ・ネグラ解散後はソロ活動に邁進しているが、相変わらず広範囲な音楽領域のなかで革新的なリズム/曲構成を探求している姿は実に恰好いい。
また、彼の詞世界はまるで虐げられている人々の声を代弁するかのようだ。スペイン語で行方不明者について嘆いたかと思えば、フランス語で日々の不安を歌い、そして一方では英語で自分がボンゴの王様だと自慢したりする——。シリアスなテーマを掲げる際もどこかユーモアを忘れないあたりもなかなか心憎いのだ。
リズムの根源にあるのはまがうことなくレゲエで、楽器編成は至って簡素。ギター/ベース/キーボード、そして金管楽器を少々——といった具合だ。多くの曲に、サパティスタ民族解放軍に関するヨーロッパのニュースの音声やテレビ/ラジオのホワイト・ノイズ……といったサウンド・コラージュが施され、実は緻密な仕掛けもバッチリ。
そして、チャオの自家製レコーディングには現代ポップ・ミュージックに珍しい誠実さが感じられ、簡素に見えるギターや荒削りなヴォーカルも未知数の才能を予感させるのである。

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