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ノー・ニューヨーク一派の女王、リディア・ランチ。10代の前半からザ・コントーションズのジェイムズ・チャンス(=ジェイムズ・ホワイト)と出会い、70年代末のポスト・パンク・ムーヴメントのさなか、"ティーンエイジ・ジーザス・アンド・ジャークス"の一員としてデビューした。
解散後はノイバウテンやスワンズ、ソニック・ユースといったグループとコラボレーションしつつ、欧米各国を行脚。同時に過激なストレンジ女優としてもカルト人気を誇るが、映画でもステージでもそのパフォーマンスは常に沸点だ。正直言って、良識ある音楽ファンが最後まで聴き通すのはかなりキビしいものもあるだろう。ワイセツで破壊力頂点のアジテーション、放送禁止用語連発の気狂いポエトリー・リーディングを延々と1時間以上も続けたりするのだから。おまけに、昔はステージでガラスを食べたりしたこともあるというし……。彼女の周りには常にセックスとバイオレンスの匂いが漂うが(それはもちろんランチの意図的なものでもある)、そこに終始自己の思想が貫かれている点は流石。つまりは体裁や良識というものにハナから囚われていない、インディーズ・シーンにおける真の徒花なのだ。しかし、実のところ誰より思慮深くてインテリジェンス、で、欲望に正直な可愛い女性——という気もしないでもない。

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