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元祖ガレージ親爺リンク・レイ。彼をルーツとした木は幹を伸ばし、ピート・タウンジェント、ジミー・ペイジ、果てはヘヴィ・メタルというフルーツまでも実らせた。
——彼を象徴するのは何といっても58年の「ランブル」だろう。最近ではギターウルフにカヴァーされて話題となった荒くれギター・インストだが、スピーカーに穴を空けて出したというギターのプリミティヴな歪みは、ロックの初期衝動そのものを具現している。そして、この曲が次世代に及ぼした影響は余りにも大きいものであった。60年代に入ってもインスト路線をひた走り、「ジャック・ザ・リッパー」がスマッシュ・ヒットとなるが、70年代に入るとザ・バンドの登場に刺激され、掘っ立て小屋スタジオ“レイズ・シャック・スリー・トラックス”を建て、アルバム『リンク・レイ』『ビー・ホワット・ユー・ウォント・トゥ』を発表。手作り感覚のいなたいサウンドを展開し、いつものエレキをドブロにもち変え、枯れた味わいのプレイと100年生きたかのような皺くちゃな歌声を披露した。
その後も、ロカビリー・ミュージシャンであるロバート・ゴードンと共演したり、ギター・インスト路線に戻ったりしながら衰えを感じさせない活動を続けるのだが、05年惜しくもこの世を去ってしまう。享年76歳。その無軌道な活動ぶりとアナーキーな存在感を心の師として仰ぐミュージシャンが数多いだけに、その死は大変悔やまれる。

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