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白人クール派代表選手/リー・コニッツ。クール、知的、冷静沈着。
彼にはブルーが良く似合う。ブルーはブルーでも、サンゴ礁や多くの魚がいるような南国の海のブルーではなく、もっと深い海のブルーだ。だけれども暗い深海のようなものではなく、落ちつきはらったエイが悠々と泳いでいるような安心できる海のブルーだ。
50年代のジャズシーンにおいてチャーリー・パーカーの影響は絶大であり主に黒人プレイヤーから始まった“バップ”は全米に猛威をふるっていた。その中でレニー・トリスターノ(p)が始めたのがクールであり、初めて白人の創意がジャズの中に入ってきた。コニッツはトリスターノとの交流で自らの独特の世界を作り上げていった。知的でアブストラクトなメロディ・ライン。感情をそのまま音に出さず冷静的で叙情的。しかしその中に燃えるような炎が彼のプレイには感じ取れる。ただ、大衆にはあまり受け入れられず、人気には結びつかなかった。その後、マイルスがその高い音楽性に気づいたことにより名盤『クールの誕生』が生まれたのである。52年にスタン・ケントン楽団に入ったころから、クールな冷たさから温かみを帯びるようになってきた。最近ではボサノヴァに取り組むなどもっと自由なスタンスで演奏するようになっている。スタン・ゲッツ(ts)、アート・ペッパー(as),ポール・デスモンド(as)の死んだ今、最後に残った白人クール派の巨匠である。
1927年ー

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