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活況に沸く00年代後半のUKロック・シーンに現れた“ニュー・レイヴ”なるムーヴメント。エレクトロ・ビートとバンド・サウンドを融合させたダンサブルなバンド達を指すこの新しい潮流の代表格とされているのがクラクソンズだ。
ジェイミー・レイノルズ(b)、サイモン・テイラー(g)、ジェイムス・ライトン(key)の3人が05年末にロンドンで結成し、500枚限定の7インチ・シングル「Gravity's Window」をリリース。開始直前に携帯電話で情報をまわして、学校の体育館などでパーティを開催するという90年代初頭のレイヴのスタイルを踏襲した活動を行い、アンダーグラウンドで凄まじい人気を誇るようになる。そして、その熱狂がイギリス中に拡がるのにはさほど時間はかからず、“ニュー・レイヴ”という言葉とともに彼らの名は一気に知られることとなった。
そもそも“ニュー・レイヴ”とはジェイミーが自分たちの音楽を表すときに使った言葉だが、それはあくまで冗談で、彼ら自身は言葉だけが独り歩きしている状況に少々困惑しているようだ。フランスのレーベル<KITSUNE>からリミックス12インチをリリースするなどダンス・シーンとの結びつきは強いが、彼らの音楽性は“踊れるロック”という範疇には到底収まらない。
実際、07年のデビュー・アルバム『近未来の神話』はパンク、エレクトロ、ディスコやニュー・ウェーヴ(というかニュー・ロマ?)をぐちゃぐちゃに煮込んだサウンドに、珍妙な裏声コーラスが乗るぶっ飛んだアルバムに仕上がっている。
アルバム・タイトルに象徴されるように、誇大妄想的とも言える独特の世界観が彼らの楽曲には漂っている。アークティック・モンキーズに代表されるような“現実を歌う”同世代バンドとは対照的、あらゆる点で台風の目といえる存在だ。彼らが生み出した狂騒は今や、イギリスでは社会現象ともいえる凄まじいうねりに発展している。それが世界を飲み込む日も近い!?

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