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忌野清志郎

(イマワノキヨシロウ)

「日本のロック」といえば、やはりこの人抜きに語ることはできないでしょう。ヴォーカリスト/ソングライター/パフォーマーとして、転がり続けて早40数年、熱狂的信奉者は後を絶たない。ロックンロールなイメージが先行してしまう彼であるが、デビュー当時のRCサクセションは老成気味なフォーク・ソング集団であり、セールス的にはまったく奮わなかった。だが、究極に美しいラヴ・ソング「宝くじは買わない」、健全なアウトロー讃歌「ぼくの好きな先生」といった多数の佳曲を世に残している。

78年には、チャボこと仲井戸麗市(g)が加入、結果、R&R/ソウル/R&Bなどアメリカン・ルーツ色が濃厚なアッパーなサウンドへ見事な変貌を遂げていったRCサクセション。とくにアクの強い清志郎流ソウル・ヴォーカルはこの頃に確立したといえよう。そして80年リリースの、いわゆるもっとも有名なロック・ナンバー「雨あがりの夜空に」のヒットをきっかけにスターダムへと駆け上がっていく。82年には坂本龍一とユニットを組み「い・け・な・いルージュマジック」をリリース、チャート1位となり奇抜なメイクでテレビに出演しお茶の間の度肝を抜いた。87年にはバンド活動と平行して、初のソロ作『レザー・シャープ』を発表。そしてRC活動休止後の92年には、憧れの地メンフィスにて、オーティス・レディングのバック・バンド、ブッカー・T.&THE MG’Sの全面バック・アップのもと名作『メンフィス』を生み出す。
また、覆面バンド「ザ・タイマーズ」や細野晴臣、坂本冬美との異色ユニット「HIS」など、やたら気合いの入った課外活動も見逃せない。99年に起きた、パンク版「君が代」を巡る一連の騒ぎも記憶に新しいが、99年からラフィー・タフィー名義で『十字架』シリーズのリリースがスタート。また00年3月には、デビュー30周年記念イベントとして、日本武道館にて清志郎を慕うミュージシャンが多数参加したトリビュート・コンサート『RESPECT!』を開催、大いに盛り上がった。

05年には三宅伸治、中村きたろう、梅津和時らをバックに従えた忌野清志郎 & NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS名義で活動しており、デビュー35周年を記念してのイベント『GOD Presents ROMANCE GRAY35』を開催。甲本ヒロト、仲井戸麗市、井上陽水といったミュージシャンから筑紫哲也やダンディ坂野まで幅広いゲストが参加し盛り上がりをみせた。06年夏、日比谷野音でのワンマン公演では、仲井戸麗市とも共演することが決定。その矢先の7月、喉頭癌の診断を受けたことを自らの言葉で公表、予定の公演を全てキャンセルとし、療養期間に入る。そして10月には、入院前に制作されたオリジナル・アルバム『夢助』を発表。療養の続く11月、観客として訪れたサム・ムーアのライヴに飛び入りで出演するというハプニング。サムと一緒に以前と変わらぬ歌声を披露した。

07年、年明け間もなく、スポーツ新聞紙上で全快宣言。5月に、ファンクラブ・イベント『忌野清志郎ふぁんくらぶっ15周年感謝祭』でファンの前に姿を見せる。そして同年10月、『ゆずデビュー10周年感謝祭』に三宅伸治と共に“黒ゆず”としてシークレットで出演。00年の清志郎30周年記念公演『RESPECT!』の際に発言した「次はゆずの10周年ライヴで会いましょう」を実現する形となった。08年2月、ワンマン・ライヴとしては約1年7ヶ月ぶりとなる『忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館』を開催。武道館開館以来史上最高の動員数を記録する。武道館の360度立ち見まで超満員の中、パワフルな歌声パフォーマンスを披露し、日本の“キング・オブ・ロック”が完全復活を遂げた。
その後、『FUJI ROCK FESTIVAL ’08』などの夏フェスへの出演が決定していたが、7月に左腸骨へのがん転移が認められたため、予定されていた全てのライヴ活動をキャンセル。再び療養生活へ入る。そんな中、同年12月に大阪を出発し“地球一周アースマラソン”に挑戦中である間寛平への応援歌として書き下ろした楽曲「走れ何処までも」「RUN 寛平 RUN」を配信限定リリースする。

その後、『FM802』キャンペーン・ソングを書き上げた09年2月以降に体調が悪化し、当初は同曲を歌うユニット『RADIO SOUL 20』に参加する予定だったが、体調不良でキャンセル。復活が待ち望まれる中、東京都内の病院に入院していたが、5月1日(金)午後に容態が急変、5月2日(土)午前0時51分に癌性リンパ管症のため58歳という若さで逝去。家族の他、病院に駆けつけた盟友・仲井戸麗市が最期を看取った。5月4日(月)に関係者のみの密葬が行なわれ、5月9日(土)にファンなどを対象にした音楽葬が行なわれた。

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