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初期のジャズ界における革新者のひとりであり、20年代のニューオーリンズを代表するトロンボーン奏者。キッド・オリーの即興演奏によって、俗に「テイルゲイト」と呼ばれる奏法(クラリネットやトランペットの裏でトロンボーンが対位法的ベースラインをリズミカルに演奏する、今ではディキシーランド・スタイルにおいて古典的となっている奏法)が主流になっていったのだった。また、彼はバンドリーダーとしても一流であり、オリーの名アンサンブルは偉大なトランペット奏者のキング・オリヴァーやルイ・アームストロング、クラリネット奏者のシドニー・ベシェやジミー・ヌーンなどの修行の場でもあった。彼のバンドのサウンドは時に甘く優しく、時に騒々しく猥雑で、そして時に激しく猛烈だった。オリーは大恐慌時代に10年ほど音楽から遠ざかっていたが、40年代に盛り上がったニューオーリンズ・リヴァイヴァルの波に乗ってカムバックを果たし、73年に逝去するまでディキシーランド・ジャズを演奏し続けた。

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