Keith Moonの記事・ニュース・画像一覧

78年に31歳の若さで亡くなったザ・フーのクレイジー・ドラマー。まるでヴォーカルやギターに対抗するかの如く、リード楽器のように手数の多いプレイはドラム＝リズム・キープという既成概念を覆し、後のハード・ロックのルーツとなったことで知られる。もちろんステージ最後でのお約束、"ドラム・キットぶち壊し"も衝撃を与えたことは言うまでもない。また私生活での奇行癖も有名で、ホテルの部屋をめちゃくちゃに破壊したり隣家のプールに車ごと突っ込んだりと、エピソードには事欠かない人物であった。
そんな破天荒な人生を送ったキースであるが、ソロ・アーティストとしては意外にオーソドックスな作品を残している。唯一のアルバム『Two Sides of the Moon』（75年）は、もともと初期ロックンロールが大好きなだけあって、オールディーズへのオマージュが溢れるもの。ビーチ・ボーイズ、リック・ネルソン、ニルソンなどのカヴァーで占められている。特にビートルズの「In My Life」では、彼のナイーヴな一面が垣間見れるようだ。