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ジョン・トゥルーデル。46年2月15日、アメリカ・ネブラスカ州生まれ。政治活動家/詩人/ソングライターの顔をもつ。サンテ族の父親とメキシコ・ルーツをもつ母親の間に生まれるが、母親を早くに亡くし、貧しい生活と露骨な人種差別にさらされた幼少時代を過ごした。特にサンテ・スー先住民保護特別保留地での生活や、米軍での任務中には少数民族に対する不当な扱いを受けたという。
その後、軍隊から除隊されたトゥルーデルは、69年に「Indians of All Tribes Occupation of Alcatraz運動」でスポークスマンを務める。先住民の苦境を率先して訴え、この運動によって全米から先住民に対する関心を集めたが、同時に彼の行動はFBI(連邦捜査局)の注目も引くようになった。83〜89年にかけて先住民運動の会長になった頃には、さらに活動が非民主的だとみなされ、FBIの監視も厳重に——。FBI本部の外で抗議活動に参加した後、ショーショーニ・パイユートゥ先住民保護特別保留にあるトゥルーデルの家が燃やされ、妻のティナ、ティナの母親、3人の子供が殺された事件は、"事故による火事"と公式発表されたが、真相は以前不明である。
この事件をきっかけに公の場から離れ、セラピーの一環として詩の創作を開始。81年には自著『Living in Reality』を出版するが、友人のジャクソン・ブラウンの誘いで音楽への関心を高める。同じ先住民の子孫であるジェシ・エド・ディヴィスとの出会いで新天地を見出したトゥルーデルは、Graffiti Man Bandを結成。このバンドのアルバムは当初カセットのみのレコーディングで、通信販売やライヴを通してしか聴くことができなかったが、かのボブ・ディランが「the best album of 1986」に取りあげたのを筆頭に多くのアーティストから反響を得ることに成功した。
2ndアルバムのリリース後、ディヴィスが88年に突然他界したことでバンド活動はいったん停止されたが、以降、Graffiti Man Bandのベース・プレイヤー、マーク・シャークと演奏を再開。その他にも環境保護活動で有名なミッドナイト・オイルとのツアー共演、先住民のドキュメンタリーへの参加、映画『サンダーハート』への出演など活躍の幅を広げている。

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