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豪放なロックンロール&いなたいルックスとは裏腹に、音楽研究家としても緻密な面を覗かせるジョン・フォガティ。米国を代表するロック・バンド・CCRでの活動があまりにも有名だが、ソロ作でも、マニアックな視点に根ざした音楽性を展開した。
カリフォルニア生まれにも関わらず、カントリー/ブルース/R&B/ロカビリー/ケイジャンといった深南部音楽に深い憧憬を抱き、ニュー・オリンズR&B的リズム・アレンジやメンフィス・ソウル風ホーン・セクションを導入。テックス・メックス調のナンバーでは、サー・ダグラス・クインテッドのVOXオルガン・サウンドまで真似てしまうという凝り様だ。また、プロダクション面でも、80年代にはシンセサイザーやエレクトリック・ドラムを取り入れる(成功したとはいい難いが……)など同時代感覚にも長けた人なのだ。
彼のソロ・キャリアをざっと辿っていけば、CCR解散後のソロ1作目『ブルー・リッチ゛・レインジャース』(73年)は、それまでのファンを大いに慌てさせた全編カントリー・サウンド。そして75年、歌からホーンまで全てを1人でこなした『ジョン・フォガティ』、それから10年の歳月を経てリリースされた『センターフィールド』はミリオン・セラーを記録。続く、86年の『アイ・オブ・ゾンビー』では、果敢にも80年代デジタル・サウンドに挑戦し、さらにまた11年ぶりの『ブルー・ムーン・スワンプ』(97年)では、キャリアの集大成的なサウンドを披露——と、70年代前半からたったの5作(ライヴ・アルバムは除く)しか発表していない。
しかし、気が向いた時にフラリとスタジオに入るようなスタンスは、日々の暮らしに追われる者としては実に魅力的だ。次の作品がいつ発表されるか分らないが、またもルーツに根ざしたサウンドを聴かせてくれることは、間違いないだろう。

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