Joey Calderazzoの記事・ニュース・画像一覧

現代のメインストリーム・ジャズ・シーンの中核を担う実力派にして、ジャズ・ピアノの伝統を受け継ぐピアニストとして将来を最も嘱望されるアーティストの１人である。若い頃にはクラシック・ピアノを本格的に学び、87年にマイケル・ブレッカー（sax）のグループに大抜擢されたことで一躍注目を集めた。近年は故ケニー・カークランド（p）の後任としてブランフォード・マルサリス（sax）のカルテットに参加、ブランフォードのサウンドには欠かせない存在となっている。その一方で自己のトリオでも精力的な活動を続けており、＜Blue Note＞から91年の『イン・ザ・ドア』を始めとする３枚のソロ・アルバムを発表。00年には＜Sony＞に移籍し、ブランフォード・マルサリスのプロデュースのもと、『ジョーイ・カルデラッツォ』をリリースしている。
ジョーイ・カルデラッツォのサウンドは非常にエモーショナルかつ色彩感豊かで、メロディ感覚／和声感覚ともに卓越したセンスを感じさせる。01年現在までに発表した６枚のアルバムではいずれもイマジネーションに満ちあふれた演奏を聴かせ、マッコイ・タイナー（p）などにも通じる、激しさとロマンティシズムが絶妙のバランスで同居したプレイ・スタイルは高く評価されている。　（近藤 陽）