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Jim Morrison

(ジム・モリソン)

ドアーズで、ロック・コンサートを交霊の儀式へと変貌させた孤高のヴォーカリスト、ジム・モリソン。彼は71年に、27歳でこの世を去ったが、亡霊は未だに我々の周りをさまよっている。
海軍大尉の父をもつ権威的な家庭に生まれ育ち、少年時代から、アルトー/ランボー/ボードレール/カフカ/ニーチェ/ケルアックといった作家たちの文学に耽溺。それらは、ジムに強烈なインスピレーションを与え続け、未知なる文明の辺境地帯への冒険心と、父親に対する憎しみを駆り立てた。そして、そこから生み出された詩がドアーズの音楽に無限の魔力を吹き込むこととなったのである。さらに、ジムは自らを幻想のなかに解き放ち、詩をロックやブルースにのせて獰猛に歌いあげることで、自らが人間の混乱や無秩序、生と死を映し出す鏡となり、人々を目覚めさせたのだ。ジムの詩がもつ卑猥さと冷徹な眼差しは、書き綴られてから30年以上経った今も恐ろしい破壊力を秘め、魅惑的な輝きで聴く者を誘いながら、恐怖と絶望の奈落へと陥れる。それらの啓示は、我々のイマジネーションを極限まで高め、本能を呼び覚ます。——彼の真の姿は、偶像として祭り上げられた傍若無人なロックンロールのスターではなく、全知全能を備えた詩人であり、真摯な哲学者だったのだ。

制作協力:
OKMusic

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