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60年代にニューヨークはヴィレッジのフォーク・シーンでキャリアをスタートさせ、ソロ作をリリースするものの、有名になったのは65年にヤングブラッズを結成してから。ここで「ゲット・トゥギャザー」の特大ヒットを放った後、70年代前半にソロ再デビューと相成る。
ジェシ・コリン・ヤングの音楽性は、同時代のシンガー・ソングライターと比べても、非常に興味深い。フォークをベースにR&Bやジャズなどの黒人音楽、ケイジャンやラグタイムなどのルーツ音楽からの影響を取り込み……と、ここまではありがちなのだが、それらをとことんソフィスティケイトさせ、彼オリジナルのフュージョン風フォーク・ポップに仕立てているあたりが個性的。もちろんソウルフルで優しげな歌声も魅力となっている。そんな中でも特に有名なのが、73年に発表された『Song for Juli(ソング・フォー・ジュリ)』。さまざまな要素を柔軟にミックスする感性がキラリと光る1枚。他にもAOR的な『American Dreams』やライヴ盤『On the Road』なども人気が高く、その洗練性は90年代に入ってフリー・ソウル・ファンによって再評価された。
現在ではインディーズ落ちしてしまっているが、マイペースに良作を生み出している。

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