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67年9月11日、ニューオリンズ生まれ。
ピアニスト/シンガーのハリー・コニック・ジュニアは、フランク・シナトラと好意的に比較されることが多いアーティストだ。40年代後半〜50年代のビバップ/カクテル・ジャズ/スウィングといったテキスチャーを丹念に織り交ぜたサウンド、そして正統派なルックスと端正な顔立ちがそのゆえんだろう。
デビュー直後から高い評価を獲得してきたコニックだが、決定的に知名度をあげたきっかけといえば、やはり映画『恋人達の予感』(89年)のサウンドトラックで数々のスタンダード・ナンバーを見事に歌いこなしたことだろう。彼はこのサントラで男性ジャズ・ヴォーカル部門のグラミー賞を獲得。さらに90年には「We Are In Love」で再びグラミー賞を手中にしている。
また、シャノン・パウエル(ds)とベン・ウルフ(b)に支えられたトリオは、純然たるジャズ・ファンからも喝采を浴び、その人気は「Blue Light, Red Light」がビルボードのジャズ・チャートでNo.1を獲得したことでも明らかだ。
90年以降は役者としても活躍し、第2次世界大戦を描いた映画『メンフィス・ベル』や、ジョディ・フォスターが主役の『リトルマン・テイト』などに出演。特に93年に公開された『めぐり逢えたら』では、オールド・ファッションな「A Wink And A Smile」の演奏が広い層に支持され、オスカーにもノミネートされている。
ソフィスティケイトされた甘い歌声と物腰で、"好青年"というイメージが強かったコニックだが、94年以降は滑らかにイメージ転換——アルバム『She』及びそれにまつわるUKツアーでは、それまでのスムーズで感傷的な作風から素朴なニュー・オーリンズ・ファンクへとガラリと移行して見せたのだ。今までのファンにとっては衝撃も大きかったようだが、彼のルーツを鑑みれば納得できる変化とも言えるのではなかろうか。また、映画『コピーキャット』(95年)において、アクの強い精神異常者役に挑戦するなど俳優業でも果敢に幅を広げている。

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