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アスワン・ダム建設の犠牲になり水に沈められた町——ヌビアに生まれたハムザ・エル・ディーンは世界最高のウード奏者(アラビアの弦楽器)といっても過言ではない。
ダム建設の計画を知ったエル・ディーンは当時カイロで勉強をしていたが、すべてを投げ捨てウードを片手に故郷へ戻り、後に消えてしまう故郷を彷徨いながら地域の伝統的な音楽を習得して歩いたという。そして彼の初レコーディングの末、63年にリリースされたアルバムはアラビア民俗学に新しい風を吹き込み、かつてないスタイルを確立したことであまりにも有名である。
伝統的なヌビア音楽を現代風にアレンジした楽曲を作曲/演奏する活動を世界中で展開。特にヨーロッパ、アメリカ、日本でパフォーマンスすることが多く、あのグレイトフル・デッドのオープニング・アクトとしても多いに活躍した。そのエル・ディーンが放つアラビア人特有の堂々たる声、彼の穏やかな気品と完全な妙技は、デッドのファンからも大いに歓迎されたのである。また、ウードとヴォーカル、タールという太鼓のみで構成される楽曲が多いのも、大きな特徴のひとつである。
現在はカリフォルニア州オークランドを拠点として活躍中。

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